先生のドナが中盤を過ぎたあたりから、「誰にでも言ってるわけじゃないのよ。でもね、このクラスが一番だわ」と言いました。
「あなた達はお互いをとても愛している。そしてわたしをも愛してくれる。それはとても珍しいのよ」とも言います。 本当にこの5人は仲が良くて、クラスが夜の8時に終わっても、食事に行ったり、マッサージを受けに行ったりしました。 ドナもわたし達と一緒に遊びました。 アレッサとクリスはアメリカ女性らしく、嫌なものは嫌、やりたいことは絶対やる、そんなところがあります。 そんな彼女達はいつも新しいアイデアを持ってきます。 「コーヒーを入れましょう」とか「Closedシステムをしっかり教えてもらおう」とか、はっきり言います。 ドナはリクエストがあればできるだけ応えてくれます。 おかげで、わたしだけだったら思いつかないいろんなことをプラスで習うことができました。 強い彼女達が中和されるのは、メキシコ系のサラの勤勉さや気のつき方、 スティーブンのみんなのためにいろんなことをこなせる身軽さ、 そして多分日本人であるわたしのワンクッションであったかなぁと思います。 全部が強いとダメなんですよね。 いろんな要素が混じり合って、中和されてとても良いグループになったと感じています。 根底はみんな愛があって思いやる気持ちの強い、素敵な人たちでした。 無事みんなテストにも合格し、クラスをやり終えることができました。 修了証を手渡す時、ドナはふと涙を見せ、スタッフに向かって「こんなこと今までなかったわよね?私が泣くなんてね?」と 笑いました。 サラは早い便でカリフォルニアへと帰って行きました。 深夜便のわたしはアレッサ達のホテルへ行き、スティーブンもやってきて、4人で最後まで大騒ぎ。 最後の最後まで楽しかった。 さて、こんな風にわたしはコロンハイドロセラピストになりました。 次は場所を作ること。 実際習うまではClosedシステムを使おうと思っていたわたしでしたが、Openシステムを使いこなすことによって思っていたことがより簡単にできることを知りました。 わたしの場所では、クライアントにも負担の少ないこのOpenシステムを入れたいと考えています。 今は次の課題である、場所作りを考えています。 全てが整いオープンしたら、ぜひハワイへコロンハイドロセラピーを体験しにいらしてください。 みなさんの”腸”にお会いできるのを、楽しみにお待ちしています。笑
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第2週目は外部クライアントに施術する実習です。
断食をしながら小腸クレンズをすると決めた私たちは、食事をする必要がないので、 ほとんどのクライアントは次から次へとやってきました。 セッションの間、一人の時間が欲しいクライアントさんがたくさんいるので、そういう時間だけ部屋を出て椅子に座ったり、 お水を飲んだり、クレンズのパウダーをアップルジュースでシェイクして流し込みました。 時々とてもお腹が空いたり、眠くてぼーっとしたり、気分が下がったりとみんなそれぞれ波のように体調が変化します。 ルームメイトのサラは、ある夜は頭痛がひどくて吐きそうになったり、 またある夜は震えが止まらずブーツとジャケットを着てベットに入ったりしていました。 わたし達は部屋に戻るとすぐにベッドに入り眠る、そんな日々が続きました。 それでも朝トイレへ行くと、濃い緑色のグルテン状のものが大量に出ます。(お食事中の人がいたらごめんなさい!) ハイドロセラピーでも、大腸からのものとはまた違うものが出てきました。 明らかに小腸のゴミです。 まったくどれだけのゴミをわたし達は体内に抱えているのでしょう。 驚きですね。 わたしがコロンハイドロセラピーの試験を受けようと準備を始めた頃、日本から家族のように思っている人たちが
遊びに来てくれました。 ある夜、食事の後話をしていたら、「ミカさんお父さん薬を飲み始めてから痒みが出てひどいのよ。ほらお父さん、見せてあげて」と 見せてもらった湿疹が全身あまりにも酷かったので、近くのコロンハイドロセラピストを調べて行ってもらいました。 するとその日の夜には驚くほど赤みが引き、茶色く変色していました。痒みもだいぶ治まったようでした。 この体験がわたしの想いをより強固なものにしたのは言うまでもありません。 クラスで会ったスティーブンもまた、高校生の頃、大腸炎にかかり、お母さんがセラピストの資格を取って スティーブンにハイドロセラピーを施し、スティーブンはそのおかげで完治したと話してくれました。 彼はお母さんの場所を引き継いでハイドロセラピストになるために学校へやってきたのです。 ハイドロセラピーで何かが治った、と言うことはできませんが、そういう話をたくさん聞くのは本当です。 皮膚の問題などは比較的すぐに変化が現れる気がします。 一週間の勉強と実習を終えて、わたし達全員がやろうと決めたことがあります。 それは、日曜日から最終日の前日木曜日までの5日間、大腸のみならず小腸のクレンズもする、ということでした。 ドナが紹介してくれたクレンズのキッドを使用しながら、断食です。 1日5回、キッドのパウダーをアップルジュースに混ぜたものを飲み、寝る前にいろんな薬草が入ったカプセルを飲むだけ。 小腸は約7メートルで、小腸と大腸の間には弁があることから、コロンハイドロセラピーでは主に大腸の洗浄をし、小腸は洗えません。 なので小腸に詰まっているものを取り除くためには、グルテン状のパウダーに吸収させて排出するのです。 第2週は外部のクライアントにハイドロセラピーを施す実習が丸一日中続くので、 断食とクレンズを並行させるのはとてもハードですがまたとないチャンスだと思いました。 このクレンズはコロンハイドロセラピーを併用させるものでしたので、毎日できるこの時が絶好の機会でもありました。 初日の日曜日、サラとわたしはドナが教えてくれた韓国式お風呂やさんへ行き、ゆっくりとお風呂に入ったり、 韓国アカスリを楽しんでリラックス。 明日からのハードな日々に備えました。 わたしがコロンハイドロセラピストの認定試験を受けることを決めた理由は、I-ACTという協会の認定を受けたかったためです。
コロンハイドロセラピーの世界は、まだ細かなルールが存在していない地域もたくさんあるようで、 正式な機関の認定なしで開業している人もたくさんいます。 でも、人の身体に関わることですから、しっかりとトレーニングを受けたいし、 協会のメンバーとして今後も学び続けたいと思うのです。 I-ACTは、認定試験を受けるために終えなければいけない数々のハードルを設定しています。 それが、ホリデーシーズンを放り投げてやり終えた解剖生理学だったり、蘇生法の免許です。 学校では試験の前にクリアすべき、15分間のプレゼンテーションなるものがありました。 教科書を広げ、紙に身体や臓器の絵を描いて、細かな部位の名前、そして食べ物が口から入って排泄されるまでの工程を 解剖学的に説明していくのです。 ”もうだめだ” 本気で思いましたよ。 「まず食べ物を歯でよく噛んで」ではなく”嚥下して”と言わなくてはなりません。 はい、全部英語です。 全く発音できない単語もたーくさんありました。 クラスのみんなも先生も、辛抱強く聞いてくれて、先生はいいところを選んで褒めてくれました。涙 試験が一番不安に感じてきた頃でした。 腸内の事、考えたことはありますか?
脳1腸9と言われるほど大事な臓器だとも言われていますし、 千島学説では血液は小腸で作られるとも言います。消化吸収のほとんどは小腸でおこなわれ、 その残りは大腸でより水分を吸収され固形化され便となって肛門から排泄されます。 腸の壁は深いヒダ状になっており、そこには長年の汚れが何層にも付着して病気の元を作るとも言われます。 腸内洗浄は、体温に近い温度に温められたフィルター水を入れて、固くこびり付いている汚れをふやかします。 ふやかされて剥がれてきた汚れを体内のお水と一緒に排泄していくのです。 排泄されるのは汚れだけではなく、パラサイトと呼ばれる寄生虫や菌類など、 健康や感情に害を及ぼす体内に住む生き物たちも一掃します。 わたしは過去5年間ほとんど毎日コーヒー浣腸をしていた時期がありました。 今回学校で、浣腸はほとんどが大腸まで届いていなくSigmoid(S字結腸)と呼ばれる器官までだと習い、 ”へーそうだったのか”と驚きました。 でも、その体験のおかげで腸の事を考える習慣が今のわたしへと繋がったのだと思います。 腸内にはガスもたくさん存在します。 ガスは食べたものや腸内フローラと呼ばれる菌や虫たちによりますが、お尻から出ると”おなら”と呼ばれて嫌がられます。笑 腸洗浄をする時も、始めの数分はよく体内に溜まっているガスが出ます。 ガスですから、どんどん出した方がいいのです。 でもこれが”おなら”と捉えるといきなり恥ずかしくなるのが面白いですね。 若いスティーブンがリード(セラピスト役)だと、「あらごめんなさい」なんて思わず言っちゃう。笑 すると「中に向かっていくより、外に出す方がいいものだからね」なんて完璧なフォローで安心させてくれるのはさすがです。 腸をマッサージしていると、詰まりやブロックを見つけることがありますが、 セラピストは根気よくマッサージして詰まりを柔らかくしていきます。 それが水を含んで流れるまでの間にも、流れる水の中に気泡になったガスがたくさん排出されるのを見ます。 ガスを出すことは大切ですね。 つづく コロンハイドロセラピーの機械にはOpenとClosedの二種類があるとお話ししましたが、それは一体どんな違いなのでしょう。
Openシステムはベッド状になった機械の上に横たわり、中央から出ているノズルを肛門に入れて、 そこからお水が体内に入り、同じ状態で体から出します。 壁に取り付けられたノブでお水の出し入れなどをクライアント本人がコントロールします。 その下には透明の排水チューブが取り付けられていて、腸から排泄されたものがどんなものなのかを見ることができます。 Closedシステムは簡易ベッドの上に横たわり、セラピストがお水の出し入れを調節します。 Openシステムよりもセラピストの介入が必要です。 そこがわたしが好きなポイントだったのですが、学校が終わる頃、わたしはOpenにより魅力を感じるようになりました。 なぜ考えが変わったかは、また後でお話ししましょう。 ところで実習ですが、初日から毎日コロニック(腸洗浄)を受けることができるのも、この学校の特徴でした。 午後は生徒同士でお互いに実習しながら55分の洗浄を受けます。 こうしながら、機械の使い方、クライアントとの接し方、掃除の仕方などを徹底的に身につけていくのです。 合計10回ものコロニックを毎日受けるわけです。 自分の腸内環境がどうなっていくのか、ものすごく楽しみになりました。 つづく さて、コロンハイドロセラピストとは一体何をする人なのでしょう。
簡単に言うと、みなさんの大腸を専門の機械を使って洗う人です。 機械は主にOpenとClosedという二種類です。 わたしは両方体験したことがあり、自分の体験上、Closedの方が腸内の汚れをより取り除けると考えていました。 ですから、学校も両方教えてくれるところを探していたのですが、ほとんどの学校は「90%以上の人はOpenシステムを好みます」 といい、Openしか教えていないところが多く、その点ドナは「あなたが望むのなら両方教えます」と言ってくれたので 彼女から習おうと決めたのです。 学校はドナの経営するお店の中にあり、机が並べられた部屋以外は、小さな部屋が並んでいて、4つのOpenシステムと 1つのClosedシステムが備えらえていました。 その他にも、マッサージの部屋、そしてサウナ、振動を与える機械、足湯に電気を流してデトックスする機械など たくさんの器具がありました。 クラスは全員で5人。ネバダ州からやってきた白人の女性、アレッサとクリス。ユタ州から来た唯一の男性スティーブン。 わたしのルームメイトのサラはカリフォルニアから、そしてハワイからやってきたわたしです。 わたしを除く女性3人は40代、29歳のスティーブンは素直でよく気がききます。 この組み合わせが後々最高のチームになっていきます。 「初日の今日は、足のツボについて学びます。専門のマッサージの先生をお呼びしていますので、彼女の講義を受けてもらいます」 なぜ最初に足のマッサージなのか。 そんな疑問を投げかける間もなく、にこやかなマッサージの先生が登場。 先生の指示で輪になったわたし達は、初めましてから間もないのにお互いの足をグイグイと揉むことになりました。 みんな少し緊張した面持ちで、名前も覚えられていない人の足を教えられたように揉みます。 一通りやり終えた後、先生が言いました。 「緊張した顔だったあなたはもうすっかりリラックスした笑顔になっている。不安げなあなたの顔もそう。」 みると本当にみんなの顔がくつろいだ笑顔になっていました。 触れること、相手のためを想って触れることの大切さを学びました。 つづく コロンハイドロセラピー。
ご存知でしょうか。 今回、10日間のクラスを受講しようと決めたのは、 コロンハイドロセラピストの認定資格を取るためでした。 大腸内を洗浄する医療器具を扱い、みなさんの腸(詳しく言うと大腸)をお掃除するためです。 あの満月の夜に突然降ってきたインスピレーション。 人に勧めたことはあっても、まさか自分がそれをするとは思ってもいませんでした。 トントンとことは運び、お正月さえ全く感じない新年2日の夜、ラスベガスへの深夜便に乗りました。 翌日は朝の8時半からクラスが始まります。 早朝6時にラスベガス空港に到着。ぼーっとする頭でホテルのシャトルバスを探しました。 このホテルでは、同じクラスを取るためにカリフォルニアから来たサラとルームシェアすることにしました。 少しスペイン語なまりを感じる英語にきっとメキシコ系のアメリカ人に違いない、と想像した通り、 ノックしたドアが開いで出てきたのは、小さくて可愛らしい女性でした。 初めましてから、これから始まるクラスのことまで、短い時間ですぐ友達に。 先生のお迎えを待つために、ロビーへと降りました。 ”colonics"の文字が車体にもナンバープレートまでも堂々と書かれた車で現れたのは、 今回の学校の先生ドナです。 大きな体と大きな声。 車に乗り込むと、「体調が悪いのよ。こんなの初めて。エネルギーはバッチリあるの。 問題は首から上なのよ。」機関銃のようにしゃべります。 ドナのこのしゃべりとユーモア、そして「Honey, Darling, Sweet Heart」なんて呼ばれながら 日々の勉強と実習に明け暮れる日々が始まりました。 つづく |
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3 月 2020
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